もな国試 2nd Season(5月第4週まで)

こんにちは、もな(@ttfxbjgckkdetnc)です。

5/18 から 5/24 までに出題した問題を正答率と合わせてまとめています。

※もな国試 1st Season の問題は以下のサイトににまとめてあります。

もな国試 1st Season

早押し国試

キーワード国試

 

 

第63問 呼吸器(正答率 39.2%)

正解は🙅‍♀️です。

KL-6は間質性肺炎の診断や活動性の指標として補助的に用いられるバイオマーカーであり、特に特発性肺線維症の予後と相関するという報告もあります。

一方、特発性肺線維症に対する抗線維化薬の治療効果判定には

  • 自覚症状
  • 画像所見
  • 呼吸機能

の3点が主に用いられ、この中にKL-6の値は入っていないことに注意です。

第64問 神経(正答率 %)

正解はプロラクチンです。

詳しい機序についての説明は成書に譲りますが、発作後10-20分の血中プロラクチン濃度の測定はてんかん発作と心因性てんかん発作との鑑別に有用であるとされています(前者でプロラクチンが上昇する)。

※文献:Neurology. 2005 Sep 13;65(5):668-75.

第65問 肝胆膵(正答率 %)

正解は後期相で濃染です。

自己免疫性膵炎に特徴的なCT所見としては

  • 膵臓のびまん性腫大(Sausage like appearance)
  • 主膵管の不整狭窄像
  • 病変部を取り囲む低吸収の被膜様構造(Capsule like low density rim)
  • dynamic CTで遅延性増強パターン

があります。

 

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もな国試 2nd Season(5月第3週まで)

こんにちは、もな(@ttfxbjgckkdetnc)です。

5/11 から 5/17 までに出題した問題を正答率と合わせてまとめています。

※もな国試 1st Season の問題は以下のサイトににまとめてあります。

もな国試 1st Season

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キーワード国試

 

 

第61問 循環器(正答率 76.0%)

正解はOsler結節です。

Osler結節は亜急性感染性心内膜炎で見られる痛みを伴う紅斑であり、手や足の指に起こります。

一方、急性感染性心内膜炎で見られるJaneway病変は母指球部や小指球部に好発する無痛性の淡い紅斑です。

第62問 循環器(正答率 32.2%)

正解はJaneway病変です。

Janeway病変は病理学的には真皮内の微小膿瘍であり 培養すると原因微生物が検出されますが、Osler結節は免疫複合体による病変であり 培養陰性です。

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もな国試 2nd Season(5月第2週まで)

こんにちは、もな(@ttfxbjgckkdetnc)です。

5/4 から 5/10 までに出題した問題を正答率と合わせてまとめています。

※もな国試 1st Season の問題は以下のサイトににまとめてあります。

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第58問 老年病(正答率 24.0%)

正解は糖尿病です。

精管の石灰化は(通常の加齢性変化でも見られることがありますが)糖尿病患者で見るのが最も一般的です。

また慢性尿路感染症に伴う炎症性石灰化は片側性かつ分節性となる点で糖尿病性石灰化と区別されます。

第59問 感染症(正答率 9.0%)

正解は抗EADR抗体です。

抗EADR抗体はウイルス増殖の程度と相関し、初感染の急性期および回復期、持続感染、再活性化時に上昇、感染から回復すると低下します。

その他のEBウイルス特異的抗体について、その意義について簡単にまとめると

  • 抗VCA-IgM抗体:初感染の急性期に上昇し、回復期に低下
  • 抗VCA-IgG抗体:初感染に伴い次第に上昇し、回復後も終生持続
  • 抗EBNA抗体:感染から回復したこと(既感染)を示唆
  • 抗VCA-IgA抗体:EBウイルス由来の上咽頭癌に特徴的

国試で問われそうなところを表にしておくとこんな感じでしょうか。

f:id:monakokushi:20200510202458j:plain

第60問 神経(正答率 12.4%)

正解は嘔吐です。

群発頭痛で見られる症状を大きく分けると副交感神経症状(流涙や鼻汁)Horner症候群(顔面の発汗や眼瞼下垂、縮瞳)です。 

一方、悪心や嘔吐は片頭痛に特徴的な症状です。

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もな国試 2nd Season(5月第1週まで)

こんにちは、もな(@ttfxbjgckkdetnc)です。

4/27 から 5/3 までに出題した問題を正答率と合わせてまとめています。

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第56問 必修(正答率 41.9%)

正解はグループ5です。

喀痰の品質評価に用いる基準にGeckler分類というものがあります。

表. Geckler分類
 

細胞数/視野(100倍)

グループ 白血球数 扁平上皮細胞数
1 <10 25<
2 10-25 25<
3 25< 25<
4 25< 10-25
5 25< <10
6 <25 <25

このうち検体に値するのは、唾液成分の混入が少なく(=扁平上皮細胞数が少なく)膿性に富んでいる(=白血球数が多い)G5またはG4となります。

第57問 必修(正答率 57.1%)

正解はST合剤です。

ST合剤が選択される場面としては尿路感染症や市中肺炎、日和見感染症(ニューモシスチス肺炎、ノカルジア症、トキソプラズマ症など)でしょうか。

また、CD腸炎に対する標準治療薬としては

を押さえておきましょう。

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もな国試 2nd Season(4月第4週まで)

こんにちは、もな(@ttfxbjgckkdetnc)です。

4/20 から 4/26 までに出題した問題を正答率と合わせてまとめています。

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第50問 麻酔(正答率 92.6%)

正解はT4です。

体幹のデルマドームで覚えるべきは麻酔レベルの判定に際し目印となりやすい以下の3つでしょう。

  • 乳首:T4
  • みぞおち(剣状突起):T6
  • へそ:T10

第51問 必修(正答率 69.8%)

正解は  1.75\,m^2 です。

体表面積を身長と体重の2変数で導くことができる公式として藤本式とDubois式がありますが、複雑な計算式のため実用性に欠けます。

そのため以下の簡易式を覚えておくと良いです。

 体表面積(m^2)=\displaystyle{\frac{\sqrt{身長(cm)×体重(kg)}}{60}}

ちなみに本問の設定で体表面積を計算すると以下のようになります。

藤本式: 1.71\,m^2

Dubois式: 1.75\,m^2

簡易式: 1.71\,m^2

第52問 感染症(正答率 46.3%)

正解は🙆‍♀️です。

誤嚥性肺炎に嫌気性菌の関与は少ないとの報告があり、もし関与していても横隔膜より上の感染症では嫌気性菌用のスペクトラムが必要のない菌(※1)が多く、オグサワや嫌気性菌に効果のないとされるCTRXで治療可能です。

※1:Fusobacterium, Peptostreptococcus, Bacteroides(fragilis以外)など

第53問 循環器(正答率 48.6%)

正解は🙅‍♀️です。

β遮断薬は心筋の酸素需要を低下させることで虚血予防、また不整脈や血圧のコントロールに用いられます。

周術期にβ遮断薬を内服することでこれら心血管系イベントの発生を予防できることが報告されており、原則的に内服継続が推奨されています。

第54問 循環器(正答率 32.0%)

正解はロサルタンです。

ほとんどのARBは尿酸値に影響を与えませんが、ロサルタンは尿酸値を低下させます。

逆にサイアザイド系利尿薬やループ利尿薬が高尿酸血症をきたすことは有名な副作用なのでチェックしておきましょう!

第55問 神経(正答率 %)

正解は🙆‍♀️です。

超急性期脳梗塞における脳実質の early CT sign の代表例は以下の通りです(実際の所見は成書を当たってください)。

  1. レンズ核の不明瞭化
  2. 島皮質の不明瞭化
  3. 皮質境界の不明瞭化
  4. 脳溝の消失

1〜4の所見は細胞性および血管性浮腫に伴う腫脹とCT値の低下を表しており、この領域は非可逆性変化と考えられます。

またアルテプラーゼ静注療法に伴う出血性脳梗塞のリスクが高いことから、これらは禁忌事項に含まれていることをチェックしておきましょう。

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もな国試 2nd Season(4月第3週まで)

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4/13 から 4/19 までに出題した問題を正答率と合わせてまとめています。

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第43問 産婦人科(正答率 5.4%)

正解はケトプロフェン貼付剤(モーラステープです。

ケトプロフェン、インドメタシン、ロキソプロフェンはNSAIDsに分類され 妊娠中の内服は禁忌ですが、貼付剤については異なるので注意が必要です。

モーラステープの添付文書に以下のような記載があります。

ケトプロフェンの外皮用剤を妊娠後期の女性に使用した場合、胎児動脈管収縮が起きることがあるので、妊娠後期の女性には本剤を使用しないこと。 

ちなみに他選択肢は禁忌ではなく慎重投与(治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること)となっています。

第44問 麻酔(正答率 29.4%)

正解はメサドンです。

アヘンはケシの実から採取される果汁を乾燥させて作られますが、そのアヘンに含まれるアルカロイドから合成されるのがオピオイドです。

アヘンアルカロイドにはモルヒネコデイン、デパインなどが含まれ、オキシコドンはデパインから合成されます。

ちなみにメサドンはモルヒネやヘロインに似た化学構造をもつ合成オピオイドであり緩和治療に用いられます。

第45問 必修(正答率 62.8%)

正解は脚気です。

脚気ビタミンB1欠乏症のことで、江戸ではそれまで主食であった雑穀よりも わずかなおかずと精米した白米を好んで食べるようになったため、糠に含まれるビタミンが不足していたようです。

第46問 眼科(正答率 63.6%)

正解は指数弁です。

視力障害の評価は以下のように3段階あります。

  1. 光覚弁(明暗弁):暗室にて目の前で照明を点滅させ明暗を弁別できる
  2. 手動弁:検者の手掌を目の前で動かし動きの方向を弁別できる
  3. 指数弁:検者の指の数を正答できる最長距離を測定する

 このうち光覚弁と手動弁が失明に含まれます。

第47問 整形外科(正答率 52.5%)

正解は女児です。

Perthes病は小児期に大腿骨頭の骨端に阻血性壊死が生じる疾患であり、男児に好発します。予後不良因子としては以下が挙げられます。

  • 女児
  • 高年齢発症
  • 骨端外側の圧潰

第48問 神経(正答率 32.9%)

正解は🙅‍♀️です。

Ramsay Hunt症候群は顔面神経の膝神経節に潜伏する水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)の再活性化により発症する末梢性の顔面神経麻痺です。

ちなみにVZVはHHV-3であり、口唇ヘルペスや性器ヘルペスの原因となる単純ヘルペスウイルス(HSV)ではありません。

第49問 神経(正答率 23.1%)

正解は腎機能障害です。

ドネペジルはAlzheimer型認知症やLewy小体型認知症の進行抑制に用いられるアセチルコリンエステラーゼ阻害薬です。

つまりコリン作動薬であり(副交感神経系の亢進に伴い)消化性潰瘍や気管支喘息、またParkinson病などの錐体外路障害を増悪させる可能性があるため慎重投与となります。

代謝のため腎機能障害があっても通常量投与可能です。

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もな国試 2nd Season(4月第2週まで)

こんにちは、もな(@ttfxbjgckkdetnc)です。

4/6 から 4/12 までに出題した問題を正答率と合わせてまとめています。

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第40問 整形外科(正答率 23.2%)

正解は縫工筋腱です。

一度断裂した靭帯は癒着や瘢痕化が起こりそれ自体の機能回復は見込めません。

膝前十字靭帯の再建には自家組織が用いられることが多く、その材料としては

  • 半腱様筋腱と薄筋腱(膝屈筋腱):STG
  • 膝蓋腱:BTB法
  • 腸脛靭帯

などがあります。

第41問 感染症(正答率 46.8%)

正解は低K血症です。

重篤な低K血症をきたす場合があり、それに伴う不整脈や脱力(横紋筋融解症)の副作用に注意する必要があります。

またアムホテリシンBの腎毒性に伴い低Mg血症をきたす場合があるので、前述と合わせてカリウムマグネシウムをモニタリングしておきます。

第42問 内分泌代謝(正答率 %)

正解はイコサペント酸エチルの併用です。

ω-3系多価不飽和脂肪酸に分類されるイコサペント酸エチルとスタチン製剤の併用は、腎障害を有する本患者の高LDL-C血症および高TG血症に対して安全性および有効性があります。

他選択肢を改めると

  • アトルバスタチンの増量やベザフィブラートの併用は腎障害の悪化に伴う横紋筋融解症のリスクが高くなるため非推奨(国試だと禁忌判定されるかも?)
  • エゼチミブは小腸コレステロールトランスポーター阻害薬に分類され、血中TG濃度の低下作用は弱い

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